週刊少年ジャンプ読み切り『炎眼のサイクロプス』感想

感想

漫画『炎眼のサイクロプス』とは

原作:石川理武(いしかわおさむ)

作画:宇佐崎しろ(うさざきしろ)

出版社:集英社

掲載:週刊少年ジャンプ2021年3・4号

『炎眼のサイクロプス』あらすじ

日本芸術理事会最優秀賞パーティーで新作の披露をすることになった芸術家・アンナ。

しかし新作のお披露目と同時に作品が爆発し、周囲の人間が負傷してしまいます。

これは計画的犯行だと警察に疑われるアンナの前に「サイクロプス」という弁護人が現れ—–。

『炎眼のサイクロプス』感想

【ストーリー★★★☆☆】

題材が「弁護」という、ジャンプでは新しいジャンルで真新しさを感じました。

序盤のストーリーの導入の仕方に説明臭さはなく、自然な感じで話を読み進めることができました。

「弁護人だが弁護士ではない」という設定も最初は意図が分からなかったのですが、最後に判明する「サイクロプス」の素性に関連しており納得できました。

しかし、事件解明の真相に関しては理屈は通っていましたが、犯人を追い詰める際の意外性や盛り上がりは少し欠けているように思いました。

犯人に悪役としての魅力が足りないことも要因の一つだと感じました。

とはいえ、「弁護」というオリジナリティのある話でしたので、話の引き出しを増やし展開を練ると週刊連載も可能かもしれません。

原作者は新人らしいので、色々な経験を積んでまたジャンプに掲載できるといいですね。

【作画★★★☆☆】

『アクタージュ』の作画担当・宇佐崎しろ先生の待望の読み切りでしたが、若干背景に余白が多いと感じました。

しかしキャラクターの作画は綺麗で、画力の高さが窺えました。

宇佐崎先生は躍動感のある作画ではなく、静止画のように一つひとつの作画が綺麗なタイプで、前作の『アクタージュ』同様に『炎眼のサイクロプス』でも同様の傾向が見られました。

私は『アクタージュ』のファンなので宇佐崎先生の作画は好きなのですが、あまりジャンプらしくない作画なので好みは分かれると思いこの評価にしています。

個人的にはこの作画のまま、決めるシーンでは多少線が荒くとも躍動感のある作画になるといいなと思っています。

【キャラクター★★☆☆☆】

この作品の主要人物であるアンナと「サイクロプス」。

美男美女ではあるのですが、私はこの2人にそれほど魅力は感じませんでした。

特に、アンナがこの話の主要人物である必要性が分かりませんでした。

アンナはただ事件に巻き込まれた芸術家という役割でしかなく、アンナの作品への愛情や芸術家としての信念などが伝わってこなかったからです。

この話は「サイクロプス」が事件の真相を解明するストーリーなのでアンナより「サイクロプス」の方に魅力があって当然なのですが、それを踏まえても、アンナが話を動かすのに都合の良いキャラクターにしか見えないのです。

この事件のトリックに合うようにアンナを芸術家という職業にしたように感じました。

仮にこの作品が連載になれば一話完結のサブキャラクターとして魅力が薄いのは頷けるのですが、読み切り作品のヒロインとしてアンナを評価すると、もう少しアンナのキャラクターに色を付けるべきだったと思います。

【総評★★★☆☆】

□題材が「弁護」という珍しいジャンル

□原作者が新人で伸びしろがある

□宇佐崎先生の綺麗な作画

石川理武先生と宇佐崎しろ先生の今後の活躍に期待です♪


      

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